【男女で肌質が違う?】男性は男性用のスキンケア用品を使うべきか
スキンケア用品に男性用があることへの疑問
昔から男性向けスキンケアのCMで「男の頑固な汚れに」「クールで気分爽快」といったワードから、男性の肌は女性に比べて脂が多い、汚れがしつこいといったイメージがあります。
確かに、周りを見渡しても顔がテカっているのは男性の方が多いなと思っていましたし、女性との肌質に違いがあるとは考えられます。
では、男性と女性で肌質が違うから男性は男性用のスキンケア用品を使うべきなのか?逆に、女性用は使わないほうがいいのか?という疑問が出てきましたので、男性と女性の肌質の違いについて調べてみました。
男女の肌質の違い
男女での肌質の違いについて言われているものは以下の4つです。
- 皮脂の分泌量
- 水分蒸散量
- 水分量
- 皮膚の厚さ
肌の構造自体は男女とも同じですが、肌質には違いがあります。そこで、どれほど男女で違いがあるのかについて細かく調べてみました。
女性と比べて男性は皮脂量が3倍、水分量が半分以下
男女の肌質の違いを試験したデータがないか調べたところ、主に化粧品の開発や販売を行っている国内企業の「ポーラ・オルビスホールディングス」による調査結果がありました。
試験内容は、45名の20~50代の男性モニターの皮膚特性値を測定したというものです。その中で、男女の肌質の比較があるのですが、男女差で肌質に大きな違いがあることがわかりました。
この結果から男性の肌は、
- 水分蒸散量(水分の蒸発のしやすさ)が女性の2.5倍
- 水分量が女性の半分以下
- 皮脂量が女性の3倍
と、かなり差があることがわかります。
したがって、女性より男性の肌の方が水分量が少なくて皮脂が多いということになります。
ただし、男性の方がスキンケアをしていないだけじゃないの?と結果に首をかしげる人もいると思います。そこで以下の試験結果を見てみましょう。
以下の表は、スキンケアの習慣がある男性とない男性の皮脂量と水分蒸散量を比較したものです。
上記の表から、スキンケア未実施群と比べて、
- スキンケア実施群の皮脂量は、およそ4分の3
- スキンケア実施群の水分蒸散量は、およそ5分の4
違いはありますが、さほど大きな差はないようです。
先ほど、男女で皮脂量は3倍、水分蒸散量は2.5倍の差があると結果が出ていたので、スキンケアの有無に関わらず、男性と女性では肌質が違うことがはっきりわかります。
日焼け止めなど、その他のスキンケア用品の使用はしているのか?と触れだしたらキリがありませんが、これだけの差があれば性別による肌質の違いがあることは間違いないでしょう。
男性の方が皮膚は厚く、キメが粗くなりやすい
男性は女性に比べて皮膚が厚い傾向があります。そして、厚くなるほどキメが粗くなり、硬くなります。
キメが粗いと毛穴が目立ちやすくなり、肌荒れのようにザラザラした感触になります。肌のキメは透明感に関わっていますので、キメが粗いとくすんで見え、老けた印象を与える原因のひとつになります。
その代わり、皮膚が厚く丈夫なため、接触や紫外線などによる肌への影響を受けづらいく、加齢による変化は女性より少ないといえます。また、「シミ」「そばかす」も女性よりできにくくなっています。
肌質が違うから男性用化粧品を使ったほうがいい?
結論から言うと、「人による」です。
なぜならば、男性の中でも肌質が異なるからです。男性でも敏感肌の人がいれば、肌が薄い人、皮脂量が少ない人だっています。
男性のスキンケア用品の特徴は、油分が少なめで、清涼感を出すためのエタノールなどの刺激物を含む商品が多めです。
対して、女性用は油分が多めで低刺激なのが特徴です。
もし、敏感肌の男性がエタノールを含む男性用スキンケア用品を使用した場合、肌のトラブルになる大きな原因にもなります。また、男性で皮脂量が少ない場合は、油分が多い女性用化粧品の方が向いていると言えます。
そのため、男性であろうと男性用スキンケア用品を使うべきだとは言えないというのが答えです。
そして、肌質は「普通肌」「脂性肌」「乾燥肌」「混合肌(脂性乾燥肌)」とありますので、スキンケア用品を選ぶ前に自分がどのタイプに当てはまるかをチェックしてみましょう。
自分は男性だからといって適当に選ばず、自分の肌質に合わせたスキンケア用品を選ぶことが重要になってきます。
スキンケア用品を選ぶ前に、間違ったスキンケアをやめる
ケア用品選びは大事ですが、その前に間違ったスキンケアをやめることが大切です。
特に、ケアに不慣れな方がやってしまいがちなのが、むやみに肌に刺激を与えてしまうことです。スキンケアのつもりがかえって肌のトラブルになる原因を招いたなんてこともあるため、以下の点に注意してケアを行いましょう。
- 洗顔はぬるま湯、もしくは洗顔料をよく泡立ててから肌を撫でるようにして洗う
- シャワーは35~38℃くらいで、顔に直接水の勢いを当てないようにする
- 化粧品を顔に塗る際は、パチパチと叩かないで優しく塗る
- 顔を拭くときは、清潔なタオルで肌に軽く抑えつけるかポンポンと叩くように水分を吸収する
- 角栓、吹き出物が気になってもとにかく触らないで自然にしておく
- etc…
自分の肌が気になってくるとあれやこれやとしたくなるかと思いますが、1番良いのはとにかく刺激を与えないことです。
汚い物は力強く洗浄したいと思うのは男の性(さが)ですが、スキンケアを考えるのであれば、肌に触れる際には優しくそっとを心がけるようにしましょう。
男性用にこだわらず、自分に合ったスキンケアを
男性と女性の肌質は「皮脂量」「肌の厚さ」「水分量」「水分の蒸散量」と様々な異なる点があります
だからといって、男性は男性用のスキンケア用品を使うべきかと言えばそうではありません。男性の中でも肌質は違い、女性用の方が適している場合もあります。
まずは、自分がどの肌質のタイプにあてはまるのかをチェックしてから、スキンケア用品を選ぶようにしましょう。
また、スキンケア用品を使う前に、間違ったスキンケアをしていないかこちらも重要です。
自分に最適なスキンケアを見つけて、よりよい綺麗な肌を目指していきましょう。